高崎市の産後ケア・母親支援
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赤ちゃんと猫は一緒に暮らせる?安心して過ごすためのポイントをやさしく解説
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この記事の監修
髙津 三枝子(特定非営利活動法人 地域母親支援サージファム)・助産師免許
・群馬大学大学院医学系研究科博士前期課程修了
・群馬県内看護系大学、助産師学校非常勤講師
毎日子育てに奮闘し、心身ともに疲れを感じているお母さま方を少しでもお助けしたいという想いから、
特定非営利活動法人 地域母親支援サージファムを設立いたしました。以来、皆さまの育児が少しでも楽になるよう、日々努めております。
赤ちゃんと猫が同じ家で過ごすとき、「本当に大丈夫かな?」と不安になる方もいるかもしれません。
猫の毛やアレルギー、衛生面など、気を付けたい点はいくつかありますが、ちょっとした工夫で安心して暮らすことができます。
猫の存在が、子育ての中でお母さんやお父さんの心を癒してくれることもあるでしょう。
本記事では、赤ちゃんと猫が安全に心地よく暮らすための工夫や注意点を紹介します。
目次
赤ちゃんと猫は一緒に暮らせる?

赤ちゃんと猫が同じ家で過ごすとき、「大丈夫かな?」と心配になる方もいるかもしれません。
猫の性格やお部屋の環境、赤ちゃんの成長に合わせて工夫していけば、安心して心地良く暮らしていくことができます。
同じ空間でも大丈夫?
赤ちゃんと猫が同じ空間で過ごすことは、きちんと気をつければ問題ありません。
猫の毛や唾液に含まれる成分が原因でアレルギーを起こすことがありますが、こまめに掃除をしたり、猫をブラッシングしたりすることで十分に防ぐことができます。
新生児のうちは免疫力がまだ弱いので、抱っこや顔を近づけるような触れ合いは少し待って、成長に合わせて少しずつ距離を縮めていくと安心です。
上手に触れ合えば、癒しにもなる
猫との時間は、赤ちゃんにとっても良い刺激になります。
猫のやわらかい毛や穏やかな動きは、赤ちゃんの心を落ち着かせる効果があるといわれています。
小さな命と触れ合うことで、「優しさ」や「思いやりの気持ち」が育まれることでしょう。
忙しい育児のなかで、猫の存在が癒しになったり、家族の笑顔が増えたりすることもあるはずです。
無理をせず、赤ちゃんと猫のペースを見ながら、少しずつ仲良くなっていくことが理想的です。
不安を無くすコツは“知ること”から
猫と赤ちゃんが一緒に暮らすことに不安を感じるのは自然なことです。
とはいえ、猫から人にうつる病気や猫アレルギーのことを正しく知っておくと、過剰に心配する必要はありません。
例えば、トキソプラズマ症は、生肉や猫の排泄物から感染することがありますが、完全室内飼いの猫であれば心配はほとんどありません。
猫のトイレ掃除や手洗いを丁寧に行い、部屋を清潔に保つことで、赤ちゃんも猫も安心して暮らせる環境を作ることができます。
猫と赤ちゃんの健康を守るために取り組めること
赤ちゃんと猫が一緒に安心して過ごすためには、日々の取り組みが欠かせません。
猫の毛のお手入れやトイレの掃除、爪のケアなどを意識するだけで、清潔で穏やかな環境を保つことができます。
家族みんなが快適に過ごせるように、出来ることから少しずつ取り入れていきましょう。
ブラッシングや拭き取りで毛やフケを減らす
猫の毛には唾液がついていることが多く、猫アレルギーの原因になることがあります。
こまめにブラッシングをしたり、濡れタオルで体をやさしく拭いてあげたりすると、毛やフケ、アレルゲンの広がりを防ぐことができます。
毛繕いの後は特に毛が舞いやすいため、日常的なお手入れを行いましょう。
柔らかいブラシで1日1回ほどケアしてあげるだけでも、空気中の毛の量を大きく減らすことができます。猫も気持ち良く過ごせて、家族みんなが快適になります。
猫のトイレ掃除は、家族にお願いしてもOK
猫のトイレには、細菌やアレルゲンが残っていることがあります。
掃除のときは、出来れば妊婦さんや産後のお母さんではなく、家族の方にお願いすると安心です。
自分で掃除をする場合は、手袋やマスクをつけて行い、終わったらしっかり手を洗いましょう。
猫のトイレは、赤ちゃんの生活スペースから少し離れた、静かで落ち着いた場所に置くのがおすすめです。
万が一の引っかき傷も、すぐにケアすれば大丈夫
赤ちゃんが猫に興味を持って手を伸ばすと、猫がびっくりして引っかいてしまうことがあります。
猫の爪には常在菌がついているため、傷ができたらすぐに流水でよく洗い、必要に応じて病院を受診しましょう。
普段から猫の爪を短く整えておくと、ケガのリスクを減らせます。
猫と赤ちゃんが一緒にいるときは、保護者が近くで見守ることが大切です。
赤ちゃんと猫が安心できる距離感を保ちながら、少しずつ仲良くなっていけるようにしましょう。
「もしかして猫アレルギーかも?」と思ったら

赤ちゃんや家族の中にくしゃみやかゆみなどの症状が出ると、「もしかして猫アレルギーかな?」と不安になるかもしれません。
そんなときは、落ち着いて環境を見直したり、少しずつ対策を始めてみましょう。
まずは慌てず、症状をメモしてみよう
猫アレルギーは、猫の毛やフケ、そして唾液に含まれるタンパク質が原因で起こることがあります。
くしゃみや鼻水、目のかゆみ、肌の赤みなど、少しでも気になる症状が出たら、まずは落ち着いて様子を見ましょう。
慌てて猫を遠ざけるのではなく、いつ・どんな状況で症状が出たのかを丁寧にメモしておくことが大切です。
病院を受診する際に、日付や時間、猫との接触の有無、掃除や抱っこなどの行動を一緒に伝えると、原因をより正確に判断してもらえます。
赤ちゃんに猫アレルギーの症状が出たときも、焦らずに様子を記録しておきましょう。
洗えるものはこまめに洗濯する
猫の毛やフケは、布やカーテン、ソファなどに知らないうちに付着してしまいます。
そのままにしておくと、アレルギーの原因物質が空気中に舞い上がりやすくなるため、こまめな洗濯が重要です。
カーテンやシーツ、クッションカバー、猫がよく寝る毛布などは、定期的に洗って清潔に保ちましょう。
赤ちゃんが過ごす空間では、肌に直接触れる布製品を特にきれいにしておくと安心です。
洗濯後はしっかり乾かし、湿気を溜めないようにすることで、ダニやカビの繁殖も防げます。
空気清浄機と掃除機を活用する
猫の毛やフケは非常に軽く、空気中を漂ったり家具に積もったりします。
そんなときに頼れるのが、空気清浄機と掃除機です。
空気清浄機を使うと、目に見えないアレルゲンをしっかり除去してくれるので、室内の空気が清潔になります。
掃除機は1日1回を目安に、カーペットやソファ、猫がよく過ごす場所を中心にかけるのがおすすめです。
掃除の間は、赤ちゃんを別の部屋に移動させるようにしましょう。
さらに、換気をこまめに行うことで空気が入れ替わり、より清潔で心地良い空間を保つことができます。
サージファムが大切にしていること
「子育ての日々の中で、ほっとできる時間を持ってほしい。」
サージファムは、そんな思いから生まれた、お母さんと赤ちゃんのための温かな居場所です。
お母さんも赤ちゃんものびのび過ごせる
サージファムは、赤ちゃんだけでなく、お母さん自身も安心して過ごせる居場所を目指しています。
授乳やおむつ替えの心配をせずに、ゆったりとした時間を過ごせるよう、落ち着いた空間が整っています。
子育て中は、つい自分のことを後回しにしてしまいがちですが、少し肩の力を抜いて休むことも欠かせません。
お昼寝スペースや談話サロンでは、赤ちゃんをそばに感じながら、自分のペースでのんびり過ごすことができます。
日常の慌ただしさを忘れて、親子でほっと一息つける場所――それがサージファムです。
助産師さんのサポートでいつでも安心
サージファムには、長年多くの親子を支えてきた助産師さんたちがいます。
授乳や離乳食、睡眠リズムなど、ちょっとした疑問や不安も気軽に相談できます。
助産師さんの確かな知識と、思いやりに満ちたサポートが、お母さんの不安を少しずつ和らげます。
身体の悩みだけでなく、心の疲れにも気付いてくれる存在が近くにいることで、安心して子育てに向き合えるようになるでしょう。
「ひとりじゃない」と思える空間づくり
子育てをしていると、ふとした瞬間に「自分の気持ちを分かってくれる人はいないのかな」と感じることがありますよね。
そんなときに、少し肩の力を抜いて話せる場所があると、それだけで心が軽くなるものです。
サージファムは、そんなお母さんたちが気兼ねなく集まり、安心して過ごせる空間を目指しています。
母親交流サロン「Sun-Bar」では、赤ちゃんを連れてのんびり過ごしながら、自然と笑顔が溢れるようなひとときを過ごせます。
おしゃべりをするうちに、「私だけじゃなかったんだ」と感じられる瞬間がきっと訪れるはずです。
サージファムの看板猫「チロさん」と「梅子さん」
サージファムには、いつも穏やかな時間を運んでくれる看板猫「チロさん」と「梅子さん」がいます。
日なたでのんびりお昼寝をしたり、お母さんや赤ちゃんのそばに寄り添ったりするのが日課です。
特に、チロさんは、非常に疲れている方、落ち込んでいる方を敏感に察知します。
ご来所の際にお出迎えしたり、常に後追いしたり、チロさんが安心するまで離れないことが多いです。
ご利用者の中には、チロさんに会って、自分自身のメンタルの状態を確認する方もいます。
梅子さんはとてもお転婆ですが、チロさんからの指南を受けている最中なので、あと一息、見守っていただければと思います。

↑チロさん

↑ウメコさん
ふたりの姿を見ると、自然と笑顔になる方がたくさんいらっしゃいます。猫たちの存在が、サージファムのあたたかい空気を作ってくれています。
「赤ちゃんと猫って一緒にいて大丈夫?」と心配される方もいらっしゃいますが、ご安心ください。
猫のブラッシングやボディ拭き、こまめな掃除、空気清浄などを徹底し、清潔な環境を保っています。
チロさんと梅子さんがそっと見守る空間で、お母さんと赤ちゃんがほっと一息つける時間を過ごしていただければ幸いです。
まとめ
赤ちゃんと猫が共に過ごす毎日は、工夫しながら過ごすことで、家族にとってかけがえのない時間になります。
掃除やお手入れを続けるうちに、清潔で安心できる空間が自然と整い、猫の癒しを届けてくれるでしょう。
大切なのは、赤ちゃんと猫、そしてお母さんお父さんが無理なく笑顔でいられることです。
サージファムでは、そんなお母さんやご家族が安心して過ごせるよう、温かく支え合える居場所づくりを大切にしています。
助産師による丁寧なケアや、母親交流サロン「Sun-Bar」でのつながりの場、看板猫のチロさんと梅子さんによる穏やかな空間が広がっています。
子育ての毎日に、ほんの少しの安心とぬくもりを――それがサージファムの願いです。
